育つ人の共通点
人が育つ時に何が大切かあなたは知っていますか?
今日の話は部下でも、子どもでも誰かを育てる立場にいる人には必見です。
それでは、読んでみてください。
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今日は短くシンプルに。
人を育てるということについてお話ししたい。
企業でも「人が育たない」とか「2年目社員がよく育ってきた」などのお話をよく耳にする。
人が育つ、とはどういうことなのだろうか。
何をもって、人は育つのだろうか。
この答えは、実は人を育てたことのある人なら誰でも潜在的には知っているはずである。
ただ、普段から深く考えていないだけである。
あるいは、明文化し形式知として
自覚していないだけである。
「最近、◎◎さんは育ってきているな」という人を一人、頭に思い浮かべていただきたい。
あなたは、◎◎さんのどこを見て、育ってきたと感じているのだろうか。
例えば、仕事の段取りが良くなった。
言動に自覚が出てきた。
どことなく自信を感じる。
はっきり自分の意見が言えるようになった。
または、OJT的観点から、営業で数字として結果を残せるようになってきた。
単月ではあるが目標数値を達成できた。
仕事の技術が向上した。
新しいソフトを使いこなし新しいプログラムを作れた。
つまり、何かができるようになったり、その人が持っている「雰囲気」に
変化を感じたりしたときに、あなたはその人を「育ってきたなあ」と感じるのである。
では、その人の好ましい変化をもたらした原因はいったい何なのだろうか。
その人のやる気の変化?
先日受けた研修の成果?
ついに自覚が芽生えた?
わたしが考える変化の原因は、ずばり、その人に「自分への尊厳」の心が芽生えたからである。
自分のやっていることに価値を感じ、誇りを感じ、自分に尊厳を持つ。
だから人は育つのである。
言い換えれば、上司や指導者。
教師の仕事とは、その人の中に、自分を大切にする尊厳の心を育ててあげることに他ならないのである。
尊厳は、自尊感情や自己有用感と言うこともできる。
自分を卑下し、自分をちっぽけに感じ、自分なんてダメだ、と考えているときには人は育たない。
自分のやっていることに確信を持ち
(結果はまだ出ていなくても)、誇りを感じ、自分はこれでいいのだ、と考えているから人は育つ。
そう考えることができるように、指導者は励まし、適切なアドバイスを与え、任せ、軌道修正してやり、ヒントを与え、信じ、その人を認める。
誇りを感じるように導いてあげるのだ。
その手段として、新しい技術を覚えさせたり、営業トークの練習をさせたり、お客様への電話を義務づけたり、
お礼状を毛筆で書かせたり、つまりは様々なOJT及びOff JTがあるのだ。
その目的は、尊厳を育てることである。
これはわたしの教師20年間、そして企業での研修講師10年間、合計30年間の教育現場での経験からも明らかなことである。
自分のやっていることに確信を持ち、
尊厳を感じ、自分を大切に思えるようになると、人は自立的に行動し始める。
あなたの会社の従業員は、あなたの学級の生徒は、あなたの部活動の部員たちは、自分に尊厳を感じているだろうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
原田隆史
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